見えない復讐か。

今、初めて霊感が欲しいと思った。

「じゃぁ何で、わざわざお前に依頼するんだ?」

「何でって言われると俺にも解んないッスけど……」

火茂瀬はヘルメットをかぶっていたせいで、ペタっとなってしまった髪をぐしゃぐしゃと乱暴に掻いた。

「俺、彼女いたんスよ。殺されて、それで復讐して。多分それがキッカケです」

その復讐が初めてなら、コピーキャットが現れたのと計算が合う。

「それって半年前の真白みゆきって女性か?ショートヘアの綺麗な……」

「そうです。みゆきは俺が高校の時から初めて本気で付き合ってた彼女です。今でも愛してます。だけど、もうアイツは居ないから気にしない様に、忘れようと思って依頼受けてエッチして……。そんな簡単に忘れられるはずないのに。馬鹿だから他に方法思い付かなくて」

火茂瀬は苦しそうに笑っている。