「僕は依頼されてるわけじゃないから、代償は要らない。執行人をしてるのは僕なりに理由があるんだ」

『……理由?殺人が好きなの?』

「出来れば殺人なんてしたくない。だけど殺らないと僕の気が済まないんだ」

『殺人が嫌いなのに、気が済まないって意味が解らないわ』

「色々思い出しちゃうんだ」

僕は白い天井を見つめる。

「君は……これからどうするの?」

『私は依頼が完了するまで真斗さんのサポートをします。その後は多分、成仏出来るんじゃないですかね?』

「そうか。早く成仏出来るように頑張るよ」

“犯す”という課題をなんとかしよう。