ぬるりとした舌の感触に更に退かしたくなり、腕に力を入れたがピクリとも動かないので、抵抗するのを諦めた。

『ねぇ、舌動かしてよ』

平塚は一度唇を離して困った様に呟くと、再び唇を重ね、更に奥深く舌を入れて来た。

都合良く舌は動くのだが、僕は舌を絡ませる気は全く無い。

『チェリーとかじゃないよね?』

銀色に光る糸がぷつりと切れる。

「それはない」

ちゃんと経験してる。

『じゃぁその気にさせてあげる』

平塚がニヤリと微笑み、僕のベルトに手を伸ばした。