諦めて、事が終わるまで耐える事にした。

しばらくするとベッドのきしむ音が激しくなり、やがて、火茂瀬は短く声をもらし、全ての音が止まった。

隣を見ると静かになった火茂瀬が普通に眠っていた。

安堵の溜め息をもらすと突然、火茂瀬が目を開けた。

驚いて慌てて寝返りをうち火茂瀬に背を向け、寝たふりをする。

掛け布団を剥ぐ音が聞こえ、ティッシュを3枚取る音も聞こえた。

独特な臭いが鼻を刺激する。

本当に被害者の女性と夢の中で会っていたのだろうか。

そんな事を考えながら静かになった部屋で目を閉じる。

睡魔が再び訪れ、僕を眠りの世界へと誘った。