命を無くした男の上から、そっとどく。

男の傍に立ち、大の字で死んでいる様と一週間前にこの場所で、この男に殺された女の記憶を照らし合わせる。

場所も使用した木も、細い縄も殺害方法も、全て同じ。

これで“彼女からの依頼”は果たされた。

「……さみぃ」

俺は足早に森を抜け、隠す様に停めておいたバイクに戻った。