「いくつでしたっけ?」

確か結婚した年に子供が産まれたはずだ。

「もうすぐ2歳。プレゼント何がいいかなぁ~」

頬を緩ませ一人息子の事を考える白城を見て、僕も結婚したかったなと思った。

最初、結婚できない僕の前で家族の話をしなかった白城だったが、いつまでも気を遣ってほしくないので、僕から話して欲しいとお願いした。

僕は……結婚出来ない、寂しい男なんだ。

「んじゃ、ホントに帰るわ。おつかれ~」

白城は足早にオフィスを出て行った。

「さて、と……」

桑月一の手口は全て把握してある。