「ッ!!……お前、何してんだっ!?……くッ……ロープを解けッ!!」

俺は男の腹に跨り、細い縄を握った手に力を入れた。

「!!……やめろッ!!……何で、こんなッ……こと、するんだッ!?」

男は手足を縛られ、寒さのせいで上手く体が動かず、抵抗が出来ない。

「お前が殺した女も、やめてって言ってたんじゃねーか?」

俺は青紫色に変色した男の唇を見下ろした。

「何でッ……お前ッ、それ知って……」

男は俺の発言で更に肌を青白くした気がする。

「4日前、ここで今のお前と同じ状態で殺された女が発見された事件に関わってっから」

俺は殺人事件について詳しく知る者で、男は本来捕まえるべき犯人なのだ。