外側に折れた左腕を放す。

「次は右腕?」

『左膝』

「流石に膝はポキっとは折れないだろ?」

俺は部屋を見回した。

「お、いいのあるじゃん。ってか、これ使ったんじゃね?」

汚れた部屋の隅に、いくつか木の箱が置いてあった。

不良の溜まり場にもなっているらしいから、椅子として使われているのだろう。

俺はその木の箱を1つ持ってくると桑月の左脚を乗せた。

深呼吸をして俺は片足を上げた。