文月奏の消息が掴めないまま1週間が過ぎた。

俺は今日もクタクタで帰宅した。

コンビニで買った弁当を平らげ、シャワーを浴びて、さっさとベッドに潜る。

ここ最近、疲れていて眠りが深い。

「ふぁ〜……おやすみ」

心の中でみゆきを思い浮かべながら目をつぶる。

深い深い闇の中で眠っていた俺は、突然浅い眠りの世界へ引き上げられた。

「俺疲れてるから、ちゃんと寝たいんだけどぉ。誰ぇー?」

起き上がって白く広い空間に呼びかける。

『貴方が火茂瀬真斗さん……?」