虫の死骸や烏の羽がそこら中に落ちている。

3階の踊り場には鳩の死骸が落ちていた。

壁の落書きは3階から目立たなくなった。

4階に着くと桑月が呼吸する音が聞こえた。

「ちゃんと来たか」

殺人現場の部屋の入り口に立つと、此方を向いて警戒していた桑月と目が合った。

「お、お前誰だよっ!?何で俺が殺したって知ってるんだよ!?」

桑月はかなり困惑している様で、俺に向けるナイフの切っ先震えている。

「教えてもらったんだ。それとお前を殺してくれと頼まれた」

桑月は身の危険を感じて後退した。