胸ポケットに入れたケータイが震える。

液晶には白城と映し出されていた。

『はい、四方木です』

『芸能人が行方不明だから、少し大きめのチームが作られた。俺は今の担当があるから無理だが、梓はそのまま調査を続けてくれ』

『はい、わかりました。ありがとうございます』

やはり頼れる人だ。

僕も白城の様な人間になりたい。

『もちろん2人が付き合っている事は伏せてあるが、先に調査していたからって事にして梓がチームの頭だ。頑張れよ』

僕がチームを引っ張るのは初めてだった。

……素直に喜べない。