僕は手帳とペンを手に、ドットの荒い映像を見つめる。 僕と別れてすぐなら20分くらいだろうか。 『あ、来ましたね』 青山が自動ドアを通過した萌を見て声を出した。 萌は予想より1分早い、0時19分に来店していた。 萌は迷わずレジの目の前にある化粧品コーナーに向かった。 僕は手帳とペンを強く握りながら萌の行動を見つめる。 僕の読みは当たっていた。 萌は2種類のリップクリームで悩んでいる。 萌の行動を細かくメモする。