適当に目についた物をクローゼットから乱暴に取り出す。 『ありがとう。何か分かったら、すぐ連絡してちょうだい』 『了解です。では、また後で』 電話を切り萌に電話を掛けたのだが、やはり出ないので、急いでスーツに着替え警視庁に電話を掛けた。 『はい、こちら警視庁』 電話に出たのは白城だった。 『おはようございます、四方木です』 『お、梓か。どした?』 『萌が行方不明になりました。僕はこれから調査に行ってきます』 僕とモデルの萌が付き合っている事を知っているのは、仕事仲間では白城だけだった。