書類と向き合いながら、幸は薫に説明し始めた。
「私たちの仮説は、口外すると結構やばいんだよね。まずはこの資料を見て薫君の意見を聞きたいんだけど」
「はい」
薫は渡された書類に目を落とす。
言語はそう変わらないようだ。それに少し安心する。まあ、こうして言葉が通じている時点でその心配は杞憂なのだが。
「幸さん」
「んー、何?」
「俺の予想も口外されると怖いんですけど」
「…お?」
「聞いてもらっていいですか」
薫は机に書類を置くと、入れられたお茶に口を付けた。
「まずなんですけど…別人類っていうのは、人為的な進化を遂げたんじゃないかと思うんです」
「ふむふむ?」
幸はわざとらしく相槌を打った。


