ア オ イ




こちら側が優勢に見えた戦いだったが、ふと薫は別人類が倒されているにも関わらず寒気が取れないことに気が付いた。

目の前の敵は減っている。それなのに何故。

薫は意識を集中させ、気配を辿る。


(………もしかして…!!)


薫は目を見開いた。

ひとつの可能性に気が付いたからである。

薫は近くにいた兵士に言った。


「これは罠かもしれません!」

「何?」

「倒しても倒しても別人類の気配は無くなりません。遠くで何かが蠢いてるような、不気味さが消えないんです。もしかしたらここは陽動で、別の場所が狙われてるのかも…」


薫は言いながら別人類の気配を探した。何処かにきっと集まっているはずだ。


(違う…、これは…)


「囲まれてます!ここだけじゃない、この建物全体が…!」


薫の叫び声とほぼ同時に、研究所から爆発と煙が上がった。