ア オ イ




その時だった。

薫の背筋に物凄い寒気が走る。今までのものとは比にならない程だ。

思わず藍生の体を引き離して叫んだ。


「別人類の気配がします!」

「何…!?」


二人は会議室を飛び出して、機械室へと向かった。慌ただしく入ってきた二人に、室内に居た兵士は眉を寄せる。


「あの、何ですか?」

「館内に放送をかけてください!別人類の群れがこっちに向かってきてます」

「何だって…!!」


薫の言葉を受けて、男は素早く放送をかける。武器や何かを準備するよう指示し、室内に居た兵士も武装するために飛び出して行った。

何も出来ずに棒立ちの薫に藍生は言う。


「お前も来い」

「え?俺なんか何も出来ませんよ…」


戦えない自分が戦地に行っても、邪魔にしかならないだろう。薫は渋った。

藍生は薫の手を掴み、言った。


「奴等の感知役をしろ」

「そ、そんな無茶ですよ!」

「うるさい。てめぇは死なねぇから安心しろ」

「え?」


呆けた薫に、藍生は真っ直ぐな目を向けた。


「私が護るからな」