良幸が昼寝を始めようとするので、花撫は布団を取り上げて、納戸に布団を置きに行った。
 それに対して、良幸は怒っていた。

「俺の布団を返せ」
「返さない。あ!」

 布団を取り戻そうとする良幸が通ることができないように花撫は立ち塞がる。

「邪魔」
「何のためにここに来たの?」

 テスト後だったらまだしも、テスト前なのに、良幸は教科書を開こうとしない。仕方がないから良幸を放って、花撫だけ勉強することにした。
 ノートを広げてペンを走らせていると、背中に重みを感じた。

「良幸、重い・・・・・・」
「俺は重くない」
「そりゃあ、のしかかっているのだから、良幸は重くないよ」
「そうじゃなくて、俺の体重」
「ああ・・・・・・」