「羅奈は俺の婚約者だから。仲良くしてあげてね。」 王子様に戻った雅が言った。 「それに、羅奈は庶民じゃないよ。佐伯財閥のご令嬢だからね。」 雅の言葉で周りのみんなの顔は赤から一気に蒼白した。 「みんなさっきからどうしたの?ねぇ、薫…。」 「みんなあんたの鈍感さにびっくりしてるだけよ。」 鈍感?今のどこであたしが鈍感になるのよ?