我妻教育〜番外編〜

「…頭が…」


と、琴湖はこめかみを押さえた。


「痛いのかい?!」


「ええ、…少し」



少し、というより、かなり辛そうに見える。

顔色も悪いしカラダもダルそうだ。


近くにティーチャーはいない。



「ボクが保健室へ連れていくよ!」


名乗りを上げたら、


「いや、私が連れていく」


啓志郎が琴湖に手を差し出した。



「ボクが行くよ。ボクは委員長だ」


「私は琴湖の友人だ」



「ボクだって琴湖の…」


友人だ、と食い下がるのはやめた。


「わかった。啓志郎、頼むよ」



こんな所で二人が争う時間がもったいない。



啓志郎は、琴湖をおぶって保健室へ向かった。



ひとまず啓志郎に琴湖を任せ、ボクは、かけ出した。