我妻教育〜番外編〜

「ええ。啓さまなら、元気でいらっしゃるようですわ」


と、答えた。


とは言え、私も、たまのメールでしかやり取りはないんだけれど。



「そっか。良かった」


未礼嬢は、ほっとしたような笑みを浮かべた。



婚約を解消以来、どうやら未礼嬢と啓さまはもう連絡は取り合っていない様子だった。



「ご自分で啓さまにお聞きになればよろしいのに」


啓さまは、アドレスは変更していないのだから。



未礼嬢は、かすかに微笑んでから、チラリと自身の腕時計に目をやった。


時間を確認したわけではなさそうな感じだった。



「啓志郎くんも頑張ってるんだから、あたしも頑張んなきゃな」


未礼嬢は、小さく背伸びをしながら言った。