日本語がまだろくに話せなかったころだったから、勢いづいてたボクはうっかりフランス語でまくし立てて言ったんだけど、

啓志郎は動じることもなく、流暢なフランス語で返してきたんだ。



『同じ舞台に上がってから物を言え』と。




クールだった。


同じ小学3年生とは思えないくらい。



その瞬間、ボクは、決心した。



やっぱり№1はダテじゃないって。


超えるに値する男だって。



だけどまだ一度も対等にすら戦えていない。




必ずやボクは、啓志郎を打ち負かして、トップに立ってみせる。