すると彼は、うーん…と悩む仕草をした。 いや、そこ悩むのか。 そしてパッと顔を上げた。 「しなくていい。」 「え……って、あ──」 「ん?」 今回ばかりは、わたしが気づくのが遅かった。 …遊浅、頑張ってこい。 「……?」 わたしが目でそう訴えてるからか、彼は小さく首を傾げていた。 が。 彼の身に、影が射した。 ぬっと、野太い声が聞こえる。 「ゆーあーさー…何て言ったのかなー?もう一回言うか?ああ?」 遊浅のギクリとした顔は、かなりレアだったかも。