「星羅は…お母さんはな。
小さい頃から両親が忙しくて滅多に家にいなかったんだよ。
家族が揃うなんて…全くなかったらしい。
小さい頃からずっと、ずーっと独りだったんだよ。」
「なに、それ…」
「ついには両親は外国へ行った。
そしてお父さんも亡くなって、挙げ句の果てには、たまたまこっちに戻ってたお母さんもこっちで亡くなった。」
「だから、星羅は親の愛情なんて人並みに知らないまま育ったんだ。
だから星羅はいってたよ。
『私はこの子達に一杯愛情を注いで、
沢山一緒に過ごす。寂しい思いなんてさせないから。』って。」
要は14年間しか一緒にいなかったじゃない。
「14年も。一緒にいれたんだよ。」


