微かに息はある。

でも…持つか?


ここからだと救急車も5〜6分だろう。



「頼む…頼むよっ…」


…星羅をっ、俺達の太陽を…っ、

連れてかないでくれよっ…!!

「星羅…!」



赤く染まったその手をとって握りしめては緩め、また握り、緩めた。



まだ暖かい…



…どこからともなく救急車の音。


思ったより早かった。

…星羅…生きてくれ!