…これが、私の黒い気持ちなんだ。

私の眼からは次々と涙が溢れ出てくる。



「…星羅。」

…?


「あのな。辛いことがあっても
泣きたくなっても、

何があったって
お前は独りじゃないから。



手を伸ばせばみんないるから。」



……あぁ、

なんでこの人はこんなにも

輝いてて、優しくて、

暖かくて…


…愛しい。


心の中の器から「好き」の気持ちが
溢れ出る。



「さて!帰るか!」

そう言って立ち上がり、駅へ向かおうとする斎藤の手をとった。