夜空の星は。





私は柵から身を乗り出した。




…サヨナラ。


『星羅っ!』

大好きな声の幻聴が聞こえる。

ごめんねーーー。



「星羅っ!」


ーーっ?!


「馬鹿っ!何やってんだよ!?」


斎藤…

やめてよ。しなせてよ。


終わりにさせてよ。



斎藤は私を引っ張って床のある方に倒れ込む。


「なんなんだよ!何があったんだよ!」

…なんで、優しくするの。


私に関わるの。


「…何があったかなんてしらねぇよ。

でも、逃げんなよ!」



ーーっ!



「なんでも戦わなきゃ
いけねぇんだよ!」


「お前が死んだらっ…悲しむやつだって一杯いるんだぞ?

家族に

茉莉に

龍に

坂井に



俺だって。


皆が泣くんだぞ?」