「しゅーちゃん。」
「・・・・。」
「・・・高校に進学しましょう？それで新しい人生を歩むんです。もう・・・あんなことはしない人生を。」
「・・・亜絃は・・・・」
「はい？」
「亜絃はそれでも・・・いいの？」
「もちろんです。しゅーちゃんとしーちゃんが幸せに暮らしてくれるなら。」
「・・・君、本当に僕と同い年？」
「よく言われます。」


従兄弟の亜絃に言われて・・・僕は高校に進学することを決めた。


「兄ちゃん！！」
「詩杏？どうしたの？」
「兄ちゃんまた学校行くんだよね！！あーくんが言ってた！！」
「・・・うん、そうだよ。」
「じゃぁまた兄ちゃん、いっぱい笑えるね！！」
「！！・・・うん。」


たった1人の僕の家族。弟の詩杏は・・・とても優しい。
優しくて・・・自分の家族を奪った僕を、これっぽっちも憎んでいない。


どうして？なんでみんな僕に優しいの？

僕は・・・僕は・・・











怖いんだ。