驚きだった。 ドアを開ければ見慣れたソファに見慣れた理事長。だけど異様なのはソファに座っている金髪の彼。 彼は――… 「…百獣の王…」 この異様な空気に消え入りそうな声で呟けば ピクッと反応した金髪の彼は振り向いた。 「っ―……」 振り向いた彼は…美しかった。金色の髪はまるでライオンの鬣のようで、美しく整った顔立ちの彼はとても同じ人間に思えなかった。 「…り、理事長…彼は…」 珍しくどもってしまった私の声に理事長は少し口角を上げ言った。