四人でサークルを作ろう!
そういう話でまとまった日の夜。
沙良と柚はいつものように寮で寝る前のお喋りをしていた。
女子にはこの時間がとても大切なんだよね。
「2人とも凄かったね~…あんなに上手いとは思わなかった!」
「柚も、あんなに上手くなってるとは思わなかった!久々に聞いたけど、やっぱあんた凄いわ!」
「えへへ…これでも毎日吹いてたからね♪だけどさ、四人でサークルって…すっごい楽しそうっ!」
「まさかこうなるとはね~!」
「だって、今日みたいな演奏が毎日出来るんだよ?!幸せ~~♡♡」
「演奏はほんと良かったよね~!でもさ、ちょっと待って…」
「なに?」
「サークルって、大学に申請したりとか、最低人数決まってたりとかしてなかった?」
「うん、そーだよ?…あ……」
「……うちの大学、五人からだったよね?」
「……えーーーーー!!」
四人共、サークルを作るという蒼の意見に興奮して、大学のサークル条件を忘れていた。
「あたしら、バカだね…(笑)」
この日の寝る前のお喋りは、沙良のこの一言で終わった。
それでも柚は、ワクワクしていた。
五人からって条件なんて、もう一人メンバーを探したらいいだけ!
今の編成に加えるとしたら……
ドラムとか!でも…
フルートもいいな~…
なんて考えながら、柚はベッドに入った。
明日は土曜日。
明日の予定は、サークルだ。

