憂が迎えにきたということは…
学校の時間?



でも…
おかしい…
声が聞こえる距離?





………………………







「っえ?!」

「うわっ!?」





私が飛び起きると、
憂が驚いた顔で
私の顔を覗きこむ。






「なな、な、なんでいるのよ!」

「夢雨歌こそ、いきなりどうしたんだよ?!
しかも…珍しい寝坊かよ。
あ…まーさーかーの♪
ちょっと、ちょっと、
そこの奥さん!
この至近距離で照れてます?
あっらぁ~
可愛らしいわ♪」





自分の顔が、
赤くなるのが分かる…




「夢雨歌?
顔、赤いよ。」

「な、なんで私が
あんたなんかに、顔を赤くしないといけないのよ!」

「はいはい。
夢雨歌ちゃんは、
先輩がいいんですよね…」




遅刻しちゃう。
こんな言い合いしてる場合じゃないのに…




私はドアの方を指さして言った。
「憂、制服に着替えるから、
ちょっと部屋出てて…」