帰りも、最初はお互い帰り道で合わないとなかなか一緒に帰れなかったけど。

日が経つに連れて、俊也は待ってくれるようになっていた。

いつものいきまりの場所。

人目につかない場所。

二人だけの待ち合わせ場所だった。

「もうすぐ、文化祭だねー」

「俺、劇でたかったなぁー」

「劇かぁー俊也だったら、猿役とか似合いそう!」

「お前・・・・・ったく」

「え?なんで?似合うよ?」

「ま、別に合唱リーダーでもいいけどなっ」

(そうだよ。私もいるしねー笑)

「そういえば、もうすぐ私の誕生日だ」

「お前5月だよな?」

「うんっ!5月22日」

「22?俺も22日」

「え!?嘘!?」

こんだけでも私にとっては運命に感じたんだ。


「じゃあな」

「うんっ!」

俊也は私の頭をワシャワシャして、別れを告げた。

恋人同士ならこれが普通なんだろうけど、

私にとっては、ものすごく嬉しいことだった。

ずっとこの時間が続くといいな

そう毎日毎日思ってた。

でも、別れというのはあっという間で・・・・