しばらくして、私は眠たくなってきた。

私がぼーっとしていると、

それに気づいた俊也は私の隣に座って、私の顔をずっと見ていた。

さすがの至近距離に私は眠気を飛ばして、

必死に恥ずかしさを誤魔化していた。

(どうしよ・・・・・近すぎるっ!)

一人私は頭の中がパンクしそうで、大混乱だった。

そんな私の気も知るはずがなく、

俊也はただ不思議そうな目で私を見ている。

「眠たい?」

「えっ?ぁ。ううん?」

突然言われて私はすぐに我に返った。

「眠たかったら寝てもいいから」

「うん・・・・・」

しばらく。俊也は私の隣にいた。

野球を見ることもなく、ただただ。静かに座っていた。

お互いの体温がすごく伝わってきて。

すごく、暖かくて。

気づけば私は俊也に寄りかかって寝ていた。