そして。立ち止まると同時に私も立ち止まる。

「話って?」

「うん・・・・なんかごめん」

「なにが?ごめん?」

「いや・・・その・・・」

「あの・・・いろいろと・・・・ごめん」

「うん」

私は次の言葉を言おうとした。

でもなかなか口にできなくて。

目の前には俊也がいる。

でも俊也はすこしめんどくさそうで。

「ごめんけど。はやくして?俺今日用事あるし。早く帰りたいから」

「ぁ・・・・うん・・・・・」

どうしよ・・・・・・なんか怒ってる・・・・?

言えないよ・・・・怖いよ・・・・

「それだけ?」

「いや・・・」

「はぁ・・・・で?」

「・・・・・・・・・・・」

「おれマジで帰るよ?」

「・・・・・・・」

「早く」

「・・・・・・」

せかされる度にどんどん私の目には涙が溜まっていく。

(・・・・・どうしよ・・・いわなきゃ・・・・でも怖い・・・・・)

外が暗くて俊也には泣いてるってバレてない。

とてもじゃないけど。こんな状況で言えない・・・。

「これ最後。それで?」

「・・・・・・」

いわなきゃ・・・

「ないなら帰るから」

・・・・・

まっ・・・・・

顔を上げた時には俊也はいなくて。

しばらく突っ立っていた。

でも。

こんなところで泣いてたら人がくる。

とりあえず。私は友達のところに戻った。