君の隣で~☆星空☆続編~【完】

次の日―――


守は仕事から帰ってきて珍しく何処にも行かなかった。




「今日は何処も行かないの?」



「翔サンいきなり連絡取れなくなったから」


「えっ?」


「携帯、解約してる」


「そう、なんか変だね」


「なんで?」


「いや…何かあるよ、あの人」


「翔サンに限ってそんな事はない」


そう、何かを考えながらも遠くを見つめながら守は言った。




重い空気の中で、息が詰まりそうになり



「先に寝るね」



それだけ、言い残しあたしは愛と布団に入った。



ピンポーン――♪♪
ピンポン、ピンポンー!!


「誰っ?」


思わず、布団の中で声を出した。


時計を見ると10時――



玄関に向かったのは守だった。



「待って!守っ!!」



そう言ったときにはもう遅かった。



「お前は〇〇守だな?」


「ぁあ、だからなんだよ!!」



守の怒鳴り声にあたしはビックリして玄関の方へ耳を澄ました。




「おい!!てめぇ~かコラ!!事務所まで来い!!」



そう言われ、守は簡単にヤクザ達に連れて行かれた



“えっ…………!!”



「守っっ……!!!」



そう言われ玄関に飛び出したが、車の走り去る音だけが聞こえた



「いやぁぁぁぁぁああ!!!!」


気づいたら、声を張り上げて叫んでた



全てが甦ってきた


あたしの過去が、全て………



あたしの、頭の中に浮かんだのは



ベッドの上に寝かされてた



話す事も…
笑う事も……


起き上がる事の出来ない



あの時の翼の姿だった――