どんどん人通りの少ない道に入って行くのを恐れてあたしは叫んでた。


「降ろして！！！」


その瞬間、急に先輩の車が止まった。




「流奈、好きなんだよ」



そうあたしを抱きしめた。



「いやぁぁぁあーー！！」


千お愛が怖くて、とっさに突き放した。



それでも抱いてくる先輩の力には勝てなかった。




恐かった……


本当に震えが止まらなくて



あたしの上で腰を振り続けてた男達の顔が、




あの時の光景が……




恐怖が……



あたしを襲い頭の中を駆け巡った。





あたしの助手席のｼｰﾄを
先輩は簡単に倒しあたしに被さった。




「やめて……お願いだから本当やめてーー！！！」



あたしは狂ったように、ただただ抵抗し続けた。



そして、



泣き叫び続けた。



浮かんで来るのは愛の笑顔、


足元に落ちたｷﾃｨｰﾁｬﾝのぬいぐるみ。



狂ったようにただ泣き叫び続ける中………



あたしは先輩に、
簡単にやられた………




涙でｸﾞﾁｬｸﾞﾁﾔで



言葉にもならない位にあたしは泣き疲れ果ててた。





触れられたくなかった


もう２度と、



汚れたくなくて………。




愛を産んで、綺麗になれた気がした体をもう汚したくなかったのに。



簡単にもあっけなく……



また、あの時のように、あたしの体はもて遊ばれた。



涙が溢れて止まらなかった



先輩は泣き狂うあたしを抱いて「ごめん……流奈」そうﾊｯｷﾘと言った。




“ごめん、流奈……？”



その言葉に、あたしは笑い始めた。




そして、おもいっきり先輩の頬を殴った。




「降ろして……降ろせよ」



そう言うと先輩はﾊﾝﾄﾞﾙを握り車を走らせた。