君の隣で~☆星空☆続編~【完】

「いい加減にしろってんだよ!!!」


「うるせーよ!!今かえっからよ~!!」



幸せだった生活から、


愛が5ヶ月位経つと、あたし達は喧嘩の毎日だった。



雄也は毎日、毎日、大量の酒を飲み


朝方に帰ってきてはそのまま仕事に行っていた。



あたしは、初めのうちはなんとか耐えていたんだ。



女って、赤チャンがお腹の中に居る頃から母性本能がわき、


自分がこの子の母なんだ……



って実感がわく。



でも、男は……?


10ヶ月間、女がお腹が大きくなるのを見て感じ、お腹の中で動き回った頃に


手で触れて、子供が居るって事を実感する。


だけど、



男はお腹の中に居る愛しさなんて分からない。


分かりたくても、
感じる事ができない。


それで、産まれてきた子供を見て初めて
自分の子供だと実感する。


愛しさが沸いてくる。


男と女ではこの時点できっと、
はかりにはかけられないものが出来ている。



あたしはそう思っていたんだ。



だから、あたしと同じように愛を愛せだなんて思わなかった。






あたしが雄也に求めていたのは



“愛が満ち溢れている家族”



ただ、それだけだったんだ


ただ、温かい家族にしたかっただけなんだ……




平凡でいい


平凡な生活を求めていた。