君の隣で~☆星空☆続編~【完】

6月13日……


午前10時53分。



あたしと雄也の子供……
女の子が生まれた。



13日……
翼が生まれたと同じ日にち。



そして不思議な事に、男の子と言われ続けた、あたし達の子供は女の子だった。




あたしは分娩台の上で処置をして貰いながら、体を綺麗にして貰っている我が子を見つめていた。



“翼なの?翼だったの?”

“あたしのお腹にいたのは……”


“どうして女の子なんだろう?”



きっと、あたしは不思議な顔をしていたんだろう。


「どうしたの?」



近くにいた看護婦さんが話しかけて来た。




「いや、ずっと男の子って言われてて、女の子だったからビックリしちゃって」



「あらっ?そうなの?でもよくある事よっ!!だけど女の子って言われててチンチン隠れていて男の子だった…って事はよくあるけど、逆バージョンは珍しいわね!!」



「そうなんだぁ」



そう言いながら我が子を見つめていた。


自分の子供なのに、なんだか不思議な感じがしてたまらなかった


あたしの子供……


小さい小さい我が子を見ながら、自然に微笑んでる自分が居て………


小さい体で一生懸命泣いている子供を


ただただ“愛しい……”そう思えた。



雄也は初めて抱いた時


涙を流していたんだ


あたしの視線を感じると
まだ16歳の幼いパパは自分で涙を拭っていた。



雄也はどんな事考えていたのかな……


あたしはね、
この時決心したんだよ



“もう1度、生まれ変わる”そう決心してた。