君の隣で~☆星空☆続編~【完】

命を守りたかった……


きっと相手が誰だろうが、


あたしは産んでいたのかもしれない。



小さな命を、自らの手で殺す事が出来なかった。




最愛の人を失ったあの日にあたしは全てが崩れ去って行った。



“悲しみ……”



けしてそんな言葉だけじゃ言いくるめられないようなそんな感情……



“辛い………”



けしてそんな言葉だけじゃたとえきれない衝撃……。



悪夢


悲劇


運命



そんな簡単な言葉では表せられなかった、



翼の死……。




1つの命。




毎日、毎日時間が過ぎゆくこの世の中で



沢山の人達が死、


誕生していく……。




“命”



あたしは自分の手で愛で




必ず……



いや、絶対に守って行こうと誓っていた。




“神様なんていないんだ”




そう何度も何度も思って生きて来た。



でも……



もしかしたら“神様”があたしに……



どうしようもなかった
あたしに命を授けてくれたのかもしれない。



そう思い、



雄也に抱かれてる胸の中でそんな事を考えていた。