君の隣で~☆星空☆続編~【完】

家の前まで来た時、



1人うずくまって座ってる人影を感じた。




「雄也……?」



そう言うとゆっくり顔を上げた。



「どしたの?」



「ばか野郎!!」



そう言って抱き着きながら泣いていた。



「もう、1人じゃねぇーんだからこんな寒い中うろつくなよ!!」



「えっ?なんで知っ……」

「おめでとう、流奈……」



「雄也…………」



泣きながら見せたまだ16歳の父親の笑顔だった。



心の中では


“理恵の野郎………!”



そう思ったが……



なんだか雄也の笑顔があたしを救ってくれて



悪い気はしなかった。





あたしはお腹に居る子供を雄也と2人で産む決心をしていた。



翼の事を忘れた訳じゃない、



ただ……



少しずつ人間らしく変わって来ていた。



変わって行きたかった。



自分の中に命が宿った事によって、



あたしの中で少しずつ変わり始めてた。





“この小さな命と共にあたしも生まれ変わりたい”


そう強く思っていた。