君の隣で～☆星空☆続編～【完】

「その相手の彼がね、変わってしまったんだよ。娘の死をきっかけに」


「えっ？」



初めて反応したあたしに、おじさんは優しく笑って話し続けた。


「人が変わってしまったんだ、凄くいい子だったのに変わり果ててね」



「……」



あたしは言葉を失い下を向いた。



きっとその彼も、言葉というものでは表現出来ない、深い悲しみの底に落ちてしまったんだろう。


「似てるんだ、その彼の瞳にね」



「だれが……？」



おじさんは、悲しそうな笑顔であたしを見た。



「お嬢ちゃんにだよ」



「あたし？」



「そう、同じ目をしているんだ」



一気に悲しそうな顔をしてあたしを見つめるおじさんにあたしは笑顔で返した。




そんなあたしにおじさんは一気に表情が変わりあたしを険しい顔で見た。


「いいか？お嬢ちゃん」


「……」



「人はね、生きていれば色々な事が沢山ある。でもね生きていれば必ずまたやり直しが出来て、生まれ変われるんだ。この世にいる限り、命は大切にしなきゃいけないんだよ」



そう言いながらあたしの肩を叩いた。



「娘の彼氏だった子はね、覚醒剤に手を出し悪い世界に足を踏み入れて薬でぼろぼろになってね」




その話しを聞いた瞬間、



鳥肌が立ちあたしは耳を塞いだ。