ずっと、翼を失ってから現実から逃げ続けて来た自分……。
だけど、もう現実から逃げられない所にいる事は自分でも分かっていた。
あたしは自分のお腹を触り微笑んでいた。
愛さえ分からなくなって
愛しいと言う感情を忘れてたあたしに
“愛しい…”
そう思わせてくれた、あたしの中にいる
小さな小さな命……。
その時、自分の存在を感じさせてくれた。
“今ここにいるんだよ”
そう気付かさせてくれた。
あたしの中にいる新しい命が、
あたしを現実に引っ張り戻してくれたんだ。
あたしは、どれ位トイレに閉じこもっていたのだろう。
トイレから出た時には理恵が目の前にしゃがみ泣きそうな顔をしていた。
「マヂごめん……!!」
笑顔で理恵の肩を叩いた。
「ごめんじゃねぇから」
「ありがとね」
そう言うと、理恵は不思議そうな顔をした。
あたしは手を洗いながら
不思議そうな顔をしてる理恵に鏡越しに笑った。
「ママになっちゃった」
そう言うと理恵はびっくりした表情で固まっていた。
「流奈、この子産むから」
「…………」
「絶対に幸せにするんだ」
そう言ってタバコをゴミ箱に捨てた。
この世に“絶対”って言葉がない事くらい自分がよく分かっていた。
「絶対、幸せにしてみせるから!!」
そう言って唖然と棒立ちしてる理恵に水をかけた。
「何すんだよ~」
そんな理恵を見て笑った。
理恵の唖然とした顔からも笑いが零れた。
“絶対に幸せにしてあげるからね”
そう心で呟きお腹に手を当てた……。
だけど、もう現実から逃げられない所にいる事は自分でも分かっていた。
あたしは自分のお腹を触り微笑んでいた。
愛さえ分からなくなって
愛しいと言う感情を忘れてたあたしに
“愛しい…”
そう思わせてくれた、あたしの中にいる
小さな小さな命……。
その時、自分の存在を感じさせてくれた。
“今ここにいるんだよ”
そう気付かさせてくれた。
あたしの中にいる新しい命が、
あたしを現実に引っ張り戻してくれたんだ。
あたしは、どれ位トイレに閉じこもっていたのだろう。
トイレから出た時には理恵が目の前にしゃがみ泣きそうな顔をしていた。
「マヂごめん……!!」
笑顔で理恵の肩を叩いた。
「ごめんじゃねぇから」
「ありがとね」
そう言うと、理恵は不思議そうな顔をした。
あたしは手を洗いながら
不思議そうな顔をしてる理恵に鏡越しに笑った。
「ママになっちゃった」
そう言うと理恵はびっくりした表情で固まっていた。
「流奈、この子産むから」
「…………」
「絶対に幸せにするんだ」
そう言ってタバコをゴミ箱に捨てた。
この世に“絶対”って言葉がない事くらい自分がよく分かっていた。
「絶対、幸せにしてみせるから!!」
そう言って唖然と棒立ちしてる理恵に水をかけた。
「何すんだよ~」
そんな理恵を見て笑った。
理恵の唖然とした顔からも笑いが零れた。
“絶対に幸せにしてあげるからね”
そう心で呟きお腹に手を当てた……。



