君の隣で~☆星空☆続編~【完】

雨が降り出しそうな天気にあたしの心も曇りかけていた。


“妊娠?いや、まさか……”



何処かで、そんな事を考えた自分を否定してた。



重い空気が2人の間にのしかかる、


あたし達は無言のまま近くにあった薬局に入った。


「大丈夫だよ~!流奈ぁ~いきなりそんな顔しないでよぉ~!」


「してねぇ~し。」


あたしの言葉のキツさに理恵も言葉を閉ざした。



そう言いながら初めて買う検査薬を手にした時にはさすがに動揺を隠せなかった。



レジに持って行ったら定員のおばちゃんが、あたしを下から舐め回すように見た。



「いいからさ、早くそれ、打ってくれる?」


そう言うとあたしから目を反らした。




店を出て、駅のトイレに入り、あたしは今までに感じた事のような気持ちに襲われながら箱を開けた。



理恵は心配そうに、ドアの向こうから声をかけて来た。



「失敗すんなよ~!」



そう言った時にはもう、おしっこを説明通りにスティックにかけてじっと見つめてた。



“線が出なかったらセーフ”


そう、生きを飲んで見つめていた。



“えっ………”


だんだん薄く浮かび上がってくる線を見てあたしは言葉を失った。




それから理恵の声も届かずしばらくトイレから出れない自分がいた。



“妊娠……”

“赤ちゃん……?”



あたしはただ結果が明らかになったスティックと睨めっこしていた。




何も考えられなくてきっと頭が真っ白になるって事はこの事を言うのだろう……。