「流奈からの手紙だよ」



瓶の中に入った手紙を海の中へ投げ込んだ





「ありがとう、翼……」





そう、海に向かって微笑んだあたしの顔は、ちゃんと笑えていただろう。




心から笑えていただろう。




あたしの中の深い闇


明りが差すこと事なんて2度とないって思っていた



醜い心の中。



あたしにはピッタリだと思っていた




そして、10年前




翼が愛してくれた証が、1通の手紙の中に全て詰め込んであった




きっと、この手紙は永遠にあたしの宝物であろう。