守の中で抱かれてる千夏は泣きやみ、眠りに落ちた



「な……んで………」



「行けよ……」



言葉が出ず、涙が流れた―――。



あたしは、荷物を持って愛を抱き玄関を飛び出した。




“千夏……ごめんね”




守に抱かれ泣きやんだ千夏。


眠りに落ちた千夏。




守の“出て行けよ…”の言葉より、何倍も…何十倍も辛かった。




「ママ……なかないで」



どうして愛は笑っているんだろう……


あたしに一生懸命笑いかけている……



「ママはなくとかあいくないよ……」






どうして笑えるんだろう……。



守に、“千夏は置いていけ……”そんな言葉を聞いていた愛は



まだ何も理解してないのだろうか。



“千夏は置いていけ……”



その言葉があたしにとっては残酷で衝撃的だった



でも、それを聞いた愛は―――?



あたしは涙を拭き、愛に微笑んだ



愛もあたしに力強く掴まり微笑んだ





2人とも、引きつりながら――――