「千夏?綺麗だよぉ、お空が……」




その日、病院の窓から見た空は星が綺麗に輝いていた――



「翼……?流奈、強くなるから!今よりもっと、強くなるんだ……」




寂しくなんかない、


辛くなんかないんだ……



あたしには愛と千夏が傍に居てくれるから。




流奈――19歳。




この日から、




あたしは天使のような2人の子供達と生きて行く事を決心していた




守との“離婚”それだけしか頭になかった



笑いしか出なくなった守の行動、守の言葉。



だけど、笑って済ませられるような、



目を潰って許せるような



あたしはそんな大人でもないし、出来た人間でもない。



千夏を産んだあたしに残された感情はもう




憎しみだけだった。