それから2日後、
千夏は新生児室に移される事を聞いた。
そしてこの日、あたしはお母さんと電話で話した。
守はあたしがいつ出産したのかさえ、親にも連絡してくれていなくて、当の本人は仕事にも行かず少しだけ顔を出しては帰って行く日々だった。
「流奈、頑張ったわね、流奈が陣痛始まった事も1人で産んだ事も、お母さん何も知らなくて……やっと病院に聞いて教えて貰ったの」
「そう、ごめんね」
「あんた1人で苦しんでいたのかと思うと……」
お母さんの声は震えていた
「大丈夫だよ!流奈は強いからさ!!それより、愛は大丈夫?」
「愛は大丈夫よ!流奈、頑張ったわね、辛かったわね?ごめんね」
「なんでお母さんが謝るのよ~アハハハッ!!馬鹿だね~」
そう笑いながら話すあたしの目からは涙が溢れてた。
優しさなんていらないって思ってたのに……
そんなモノ求めないって決めたのに……
声が震えてしまいそうで、気づかれるのが怖くて、あたしは電話を切ろうとしていた。
「そろそろ、新生児室見て来るからまた電話する!」
そう、泣いてるのを悟られる前にあたしは電話を切った。
“守のやつ、生まれた事すら教えてくれなかったんだ”
何とも言えない感情があたしの中に溢れ出していた――
千夏は新生児室に移される事を聞いた。
そしてこの日、あたしはお母さんと電話で話した。
守はあたしがいつ出産したのかさえ、親にも連絡してくれていなくて、当の本人は仕事にも行かず少しだけ顔を出しては帰って行く日々だった。
「流奈、頑張ったわね、流奈が陣痛始まった事も1人で産んだ事も、お母さん何も知らなくて……やっと病院に聞いて教えて貰ったの」
「そう、ごめんね」
「あんた1人で苦しんでいたのかと思うと……」
お母さんの声は震えていた
「大丈夫だよ!流奈は強いからさ!!それより、愛は大丈夫?」
「愛は大丈夫よ!流奈、頑張ったわね、辛かったわね?ごめんね」
「なんでお母さんが謝るのよ~アハハハッ!!馬鹿だね~」
そう笑いながら話すあたしの目からは涙が溢れてた。
優しさなんていらないって思ってたのに……
そんなモノ求めないって決めたのに……
声が震えてしまいそうで、気づかれるのが怖くて、あたしは電話を切ろうとしていた。
「そろそろ、新生児室見て来るからまた電話する!」
そう、泣いてるのを悟られる前にあたしは電話を切った。
“守のやつ、生まれた事すら教えてくれなかったんだ”
何とも言えない感情があたしの中に溢れ出していた――



