目を開けると隣に守が座っていた。


“ハハッ…とうとう幻覚か?やばいな、あたし”



「起きたか」


「えっ?」


あたしは守の声に背けた体を戻した。



「なんか、病院に呼び出された」



「そう」


その瞬間、


昨日の衝撃的な光景が甦って来て守から顔を反らした。



「ごめんな……悪かった」


視界に入る守の頭を下げてる姿にあたしはにやついた。


「流奈………」



「アハハハハッ……」



狂ったように笑い出すあたしを守は怯えた顔をして見た。




抱えてたの、



不安も衝撃的な現場も

悲しさも苦しさも、

寂しさも…………

そして誰に聞いても口を開かなかった赤チャンの状態の事実も……。



これから聞かされるであろう赤チャンの衝撃的な事実を


全て抱えてたんだ―――


全て1人で―――




「ごめんなって。よく言えるね?アハハハハッ……」





そう……


もう決めたんだよあたし。



もう、生まれ変わったんだよ



あの子と一緒に――――