どれ位の時間が経ったのだろう。



早く過ぎていたのか、


長い時間、この場所にいたのかすら分からなくて……



あるのは、喪失感だけだった。



あたしの処置が終わる頃には騒がしい分娩室も静かになり、小さいベッドもそこにはなくて



時計に目をやると5時近くを指していた。




何が起きていたのか


今何が起きてるのかさえ、理解する事もできないままあたしは車イスに乗せられた。



「じゃぁ、お部屋まで行くわね……」




分娩室から出ると、あたしは闇の世界に入り込んだような気がした




ここからまた始まる現実を受け止めなきゃいけないのかと思うと………



やっぱり運命というモノに




笑えた……。