君の隣で~☆星空☆続編~【完】

ガラガラ――――。



布団の中でもがき苦しむ中あたしの手を誰かが握った。



―――――!?



冷めきった心が、人の体温で一瞬だけ温かくなった。



布団の中から顔を出すと、そこには守の顔があった。



少しだけ温かさを感じたぬくもりが一気に冷め、あたしは再び布団に潜り、痛みで叫び出しそうなのを堪えた。




「頑張ったな……」



これは、空耳か



幻の声なのだろうか――。



人事のように
囁く声が脳に突き刺さった。




“頑張ったな……”



人事のように聞こえて来た声はおそらく幻なんだろう。



あたしは出産の準備に向け看護婦サンの指示のもと、分娩室へと歩いた。





陣痛室から出る時に時計に目をやると、
夜中の3時を指していた。