君の隣で~☆星空☆続編~【完】

守が家に帰るまでかかる時間は大体30分程度。



あたしは時計の針と睨めっこしながら11時と同時に電話をかけはじめた。



守を呼ぶ長いコール。



あたしは、あの日以来……



人に電話をかける事に恐怖を感じる。



長く鳴り続けるコールがどうしても好きになれない




だから耳から放し、
いつも通話の画面が表示されるまで画面を見つめてる。



しかし、守が出る事はなかった。



きっと『すぐに寝ちゃったんだ』そう言い訳するに違いない。



あたしだってそんなに馬鹿な女じゃない……




1人陣痛室に残されたあたしには、守に対して憎しみの感情しか残っていなかった。




1人なんて慣れてたはず…


あたしは自ら壁を作りあげていたのかもしれない。



それでも何処かで探してた


期待していたのかもしれない



自ら作った大きな壁を


封印し続けていた心を




誰かにブチ壊して貰う事を




まだ何処かで、本当は……




信じて待っていたのかもしれない。